成田市バージョンアップ計画2号

成田市の市政のバージョンアップを図ることを目的とする。まずは、住民訴訟。また、他の自治体の住民訴訟も取り上げる予定

成田市の住民訴訟その1

現在、成田市に対する住民訴訟は2つ行われている。1つは成田看護学部及び成田保健医療学部の土地等に関するもの、もう1つは医学部の土地等に関するものです。

ここでは、1つ目の住民訴訟の主な請求内容を紹介します。

 

その1:成田市国際医療福祉大学の成田看護学部及び成田保健医療学部の敷地として京成電鉄から購入した土地に関するもの

(主位的請求)被告成田市は、成田市長に対して、金5億8100万円、及びこれに対する平成26年3月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払うよう請求せよ。

(予備的請求)被告成田市は、成田市長に対して、金2億2300万円、及びこれに対する平成26年3月14日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払うよう請求せよ。

 

上記2つの違いは金額だけ。最初の金額は、土地の購入代金20億3800万円と不動産鑑定価格14億5700万円(地区計画変更を加味しないもの)の差額、2つ目は土地の購入代金20億3800万円から不動産鑑定価格18億1500万円(地区計画変更を加味したもの)の差額である。

 

要は不動産鑑定価格の違いで、それは地区計画変更を加味したか否かである。これについて、原告の訴状には下記のとおり記載されている。なお、下記の「本件鑑定書Ⅰ」とは土地の不動産鑑定価格14億5700万円とした不動産鑑定書、「本件鑑定書Ⅱ」とは土地の不動産鑑定価格18億1500万円とした不動産鑑定書のこと。

 

「(ア)本件鑑定書Ⅰの評価時点である平成25年1月1日時点,あるいは,本件鑑定書Ⅱの評価時点である同年6月1日時点において,本件土地は,「成田市計画地区計画(公津東地区)」により「中心商業業務地区」に指定されているところ,「中心商業業務地区」においては,大学を建設はできるが,マンションなど共同住宅の建設はできなかった。本件鑑定書Ⅰは,上記のことを前提として,平成25年1月1日時点の正常価格を鑑定している。
(イ) 他方,本件鑑定書Ⅱにおいては,想定上の地区計画の変更 -具体的には「中心商業業務地区」においても共同住宅を建築することができる旨の地区計画の変更- の決定がなされたとの仮定の条件が付け加えられて,鑑定が行われている。その結果,上記⑴で述べたとおり,基準時点が6か月しか異ならないにもかかわらず,本件鑑定書Ⅰと本件鑑定書Ⅱの各鑑定の間には3億3800万円もの差異が生じることとなった(共同住宅の建設が可能となることにより,土地の価値は大きく上昇する。)。」

 

つまり、地区計画変更により、成田市京成電鉄から購入しようとしていた土地がマンション建設可能となった結果、土地の価値が上昇した。この上昇した分が成田市の損害であるので、それを損害賠償請求しています。

 

その2:購入した土地の無償貸与に関するもの

被告は,成田市長に対し,平成26年3月以降,毎月末日限り各金182万1250円,及び各金員に対する翌月1日から支払済みまで年5分の割合による金員を支払うよう請求せよ。

 

要は無償で貸すのは違法であるからとして、地代相当額を損害賠償請求しています。

 

訴状によれば、事実関係は下記のとおり。

成田市長は,成田市を代表して,平成25年12月19日付けにて,国際医療福祉大学との間で,本件土地を,平成26年3月1日から平成56年3月31日までの約30年間(厳密には,30年間と1か月間),無償にて貸し渡す旨の使用貸借契約を締結した。
本件使用貸借契約第4条第2項は,上記使用貸借期間の満了時において本件土地が国際医療福祉大学の大学校舎等の用地として使用されている場合には,同契約はさらに20年間延長され,その後も同様と定めている。つまり,国際医療福祉大学は,本件土地を同大学の大学校舎等の用地として使用している限り,これを無償にて使用し続けることができる。」

 

その3:校舎補助金30億円に関するもの

「被告成田市は,成田市長に対し,金30億円,及び,うち15億円に対する平成27年3月26日から,うち15億円に対する平成28年4月1日付から,それぞれ支払済みまで,年5分の割合による金員を支払うよう請求せよ。」

 

成田市長は,成田市を代表して,平成26年4月1日付けにて,国際医療福祉大学との間で基本協定書(以下「本件協定書」という。)を締結しているところ,同協定書においては,補助金の交付につき,下記のとおり定められている(下記条項に基づいて交付される補助金を,以下「本件補助金」という。)。
                 記
(キャンパスの建設に対する補助)
第7条 甲(成田市)は,乙(国際医療福祉大学)が建設するキャンパスの建物の建設に要する費用について,乙に対し,総額30億円(当該費用の2分の1に相当する額が30億円に満たないときは,当該2分の1に相当する額)の補助金を交付するものとする。
2 前項の補助金の補助対象期間は,平成26年度及び平成27年度の間とし,次の各号に掲げる年度の区分に応じ,それぞれ当該各号に定める額を交付するものとする。
⑴ 平成26年度 前項に規定する費用のうち当該年度に係る費用の2分の1に相当する額(当該額が15億円を超えるときは,15億円)
⑵ 平成27年度 前項の補助金の交付確定額から前号に掲げる交付額を控除した額
3 第1項の補助金の交付の方法その他必要な事項については,甲が別に定めるところによるものとする。
成田市は,本件協定書7条3項に基づき,平成26年7月4日付けにて,本件補助金の交付の方法等について詳細を定めた。
国際医療福祉大学は,平成26年7月7日付けにて,成田市に対し,30億円の補助金の交付を受けたい旨の本件補助金の交付の申請を行った。」

 

これも違法として、30億円全額を損害賠償請求しています。